どうしてトイレに行く時に「お花を摘みに行ってくる」って言うの? ―その理由と海外の事例をご紹介―

どうしてトイレに行く時に「お花を摘みに行ってくる」って言うの? ―その理由と海外の事例をご紹介―

はじめに

知り合いなどから「ちょっとお花を摘みに行ってきます」と言われた後、それを言った方は花を摘んだりせず、実際にはトイレに行っていることがあると思います。

言われた人は、一瞬「本当に花を摘みに行くの?」と思ったり、なぜトイレに行くことを「お花を摘みに行ってきます」と言うのだろう?と思う方も少なくないと思われます。

そこで今回は、この「お花を摘みに行く」という言葉の由来使われ方そして海外では似たような表現があるのかについてご紹介しますので、ぜひ最後まで読んでくださいね。

 目次

1.「お花を摘み」とは?

2.「お花を摘みに行ってくる」という表現の由来

3.「お花を摘みに行く」の男性版「雉撃ちに行く」

4.海外でも「お花を摘みに行ってくる」って言うの?

5.「お花を摘みに行ってくる」という表現の背景

6. 日本の文化が生んだ「ちょっと、お花を摘みに行ってきます」

7. 携帯型トイレ掃除ミニスティックブラシ『ベンコス』

      

    1. 「お花を摘み」とは?

    一般的には「お花を摘み」とは、野原や山に自然に咲いている花を採取することを指します。

    一方、日本では、主に女性が「トイレに行くこと」をやわらかく言い換えた婉曲表現として「お花を摘みに行ってくる」という言い方も、長く使われてきた言葉の1つでもあります。

    この「お花を摘みに行ってくる」という言い換えや婉曲表現は、主に、登山や山歩きをする人々の間で使われてきました。ではなぜ、登山をする人の間で広まったのかというと、登山中に用を足したくなっても、山小屋などを除いてトイレは山の中に基本的に無いことから、「トイレに行く」の代用の言葉として広まったことが考えられます。

     

     

    2. 「お花を摘みに行ってくる」という表現の由来

    「お花を摘む」という婉曲表現が生まれた理由には、いくつか考えられます。

    🌿1. 姿勢や動作のイメージの比喩

    登山や山歩きの際に、野外での用足しの様子が、“花を摘む”時に草むらにしゃがむ姿と似ていることから、自然にこの比喩が生まれたと考えられています。

    つまり「用を足す=お花を摘む」という言い換えは、姿勢や動作の見た目が似ていたことに由来した比喩という点にあります。

     

    🌸2. 柔らかい言い回しとしての婉曲

    「トイレ」や「便所」、「小便」「大便」といった言葉は、日本では少し恥ずかしい響きを持った言葉として共通認識があります。

    そこで、あまり親しいとは言えない友人や知人に対して、直接的に「トイレに行く」と伝えることを避けるため、負のイメージの無い「お花」という言葉を使った婉曲表現が使われるようになったと考えられます。

    こういった言い換えや比喩、婉曲表現は、日本では古くから多数存在しており、「お花を摘んでくる」もその一つと言えます。
    (例えば「便所」を「お手洗い」と言い換える)

    登山や山歩きをする人たちの間で女性が用を足したい時に「お花を摘む」と表現することで、会話を上品に保つ工夫をしていたことが考えられます。

     

     

    3. 「お花を摘みに行く」の男性版「雉撃ちに行く」

    実は、登山や山歩きをする人たちの間では、女性が用を足す際に「お花を摘みに行く」というのに対する、男性的な婉曲表現もあります。

    それが「雉撃ち(きじうち)に行く」


    こちらは、男性が登山や山歩きなどの際に、用を足す姿が「山や草むらに分け入って“雉を撃つ”時のイメージに似ている」ことから、その言い換えとしての比喩・婉曲表現として使われてきました。

    男女で異なる比喩を使うあたりにも、自然を感じる視覚的なイメージが言葉になっているものが多い「日本語らしい繊細表現と日本の文化的感性」が反映されていると言えるかもしれません。

     

     

    4. 海外でも「お花を摘みに行ってくる」って言うの?

    日本以外の国でも、「トイレに行く」ことを直接言わずに表現する言い方は存在します。

    ただし、「お花を摘みに行く」という自然をモチーフにした言い方は珍しく、日本独自の表現であるといえます。

    英語圏での例

    英語では次のような言い換えがよく使われます。

    ・“Go to the restroom”(休憩室に行く)
    ・“Visit the little girls’ room / little boys’ room”(女子用or男子用の小部屋へ行く)
    ・“See a man about a dog”(直訳:犬のことで人に会いに行く → 実際はトイレや席を外す意味)
    ・“Powder my nose”(直訳:鼻にパウダーをつける → 女性がトイレに行くことの婉曲表現)

     

    どれも「直接的な表現を避ける」点では共通していますが、“picking flowers(花を摘む)”という表現は、英語圏では一般的ではありません。

     

    5. 「お花を摘みに行ってくる」という表現の背景

    こられのことから、主に日本で登山や山歩きをする女性の方々が、トイレに行きたい時に「ちょっとお花を摘みに行ってきますね」と婉曲的に使ってきた言葉と言って良いと考えられます。

    昭和時代は、「登山用語」と言っても良い言葉だった「お花を摘みに行ってくる」は、近年、登山以外の場面でも使われるようになってきたため、広く一般的に耳にするようになってきています。

    「トイレに行ってきます」の比喩的、婉曲表現はいろいろありますが、例えば食事中や会話中などで女性がその場を離れてトイレに行きたい時に「お花を摘みに行ってきます」と言われた時、これまで山以外の場面でほとんど使われてこなかったことから、多くの人にとって新鮮味があるため、印象が残りやすい面があります。

    さらに「お花摘み」から連想されるイメージは柔らかく、清廉で上品な印象があるため、場の雰囲気を壊すことなく席を外すことができる表現として使われているようです。併せて、男女問わずユーモラスで、場が和む言葉の一つにもなっているようです。

     

    6. 日本の文化が生んだ「ちょっと、お花を摘みに行ってきます」

    日本の歴史的な文化の側面から「お花を摘みに行ってくる」という表現が使われている理由を考えていくと、それは単なる言葉遊びではなく、日本人の美意識や奥ゆかしさを映しているとも言えます。

    直接的に負のイメージのある言葉を使わないことで相手への配慮を示す
    ・汚れや排泄という行為を「婉曲的な良い印象のある表現」で包み込む
    ・古来の日本の日常である“自然との共生”から派生した表現

     

    これらの感覚は、茶道や和歌、季節の挨拶など、日本文化全般に通じる特徴でもあります。

    つまり、「お花を摘みに行く」というのは、日本的な言葉の美学の一部とも言えるのではないでしょうか。

    ・「お花を摘みに行ってきます」は、トイレに行くことを柔らかく言う日本の婉曲表現。
    ・姿勢や自然のイメージから生まれた言葉で、女性が使うことが多い。(男性版もあり)
    ・英語圏にも同様の婉曲表現はあるが、「花を摘む」という表現は日本特有。
    ・「負の言葉を直接言わずに、良い印象を伝える」という日本文化の精神。

     

    おわりに

    人々に根付いてきた言葉は、その国の文化や感性を映す鏡です。

    「お花を摘みに行く」という一見かわいらしい表現の裏にも、日本人の繊細な心遣いと美意識が息づいています。

    次に誰かが席を立つとき「ちょっとお花を摘みに行ってきます」と言われたら、その言葉の奥にある文化的背景を、少し思い出してみると心地よい気持ちになれるかもしれません。🌸

     

     

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